高校生に成った僕は益々バイク熱が激しく成り、トーハツがバイク部門を撤退する折 メーカーの倉庫?で2台のCA2、アメリカ向けのトレールマスターの木箱入り新車を 手に入れた。半完成品の1台を友達に、もう1台を僕の愛車にした。 其の時の倉庫の中を今でも忘れる事が出来ない。僕の大好きな大量のCA2の他に 何やら見られないバイクが有るのに気が付いた。250ccの大柄なスクランブラーに 125ccのLAX、が数台有り、もっと中に目を向けると、何と何台ものロードレーサー が目に止まった。トーハツのワークスレーサーの2スト50cc2気筒が数台、と125cc のLR125が数台有り高校生の僕には刺激が強すぎ頭がクラクラし実の所ランペット 所では無かった。 会社が整理中なので全ての物を販売出来ると聞き、思わず価格を聞いて見た。 どれを取っても高校生の僕には買う事が不可能な程高価で有り、自分の全財産を 握り締め、ランペット2台を買うのがいっぱいであった。あのチャンバーのテールピース に小指が入らない程の50cc、ツインレーサーに痺れ、其の面影をCA2に求めた。 其のランペットを3ヶ月程乗った頃突然、僕の前から消えた。盗難されてしまったのだ。 此の悪夢の様な出来事から立ち直るのに暫く時間が掛かった。