S500 日本縦断

オーナーとセッティングのレベルを確認する。此れでいいかな？。

オーナーがＭ２０に乗って来。ベテランライダーがオーナーだが最終整備は 私が担当しテストランを行い、再度クオリティを高める。

連休前に洋々なマシンが整備に入る。片っ端から整備を行い、テストラン を行う。

大分形に成って来た。エンジン外装のペイントとフロントフォークを見直し 各部を確認しテストランに突入する。もう少しでエンジンに火が入る。

クランクケースの右側にフイルターをセットしフレームにエンジンをセットアップする。 少しづつ形を整えて行く。

遠心力でオイルより重い部質を外壁に押し付けオイルフィルターとして エンジンが回り続けるかぎり異物を分離する。此のフィルター内に異物 が有る限り幾らオイルを変えても異物がエンジン内に滲入してしまう。 其の異物をかき出し、隅々まで洗浄し、組み上げる。

１９６０年代のホンダ車の多くに使われているオイルフィルターに成る。此のフィルターを分解 し其の中を覗けば其のエンジンの状態を知る事が出来る。

交換パーツがどんどん増え、エンジンも一風呂浴びた様にさっぱりし中外汚れを荒い落とし 新品のエンジンを越えたか？

ペイントしたシリンダーを洗浄し組み立てに入る。カムチエンは強化カム チエンを使用する。カムチエンの伸びが少なくサイレントなエンジンに仕上がる。

綺麗にオイルラインとヘッド内を納得行くまで洗浄し、いよいよ組み立て に入る。綺麗に成ったヘッドの内部を見れるだろうか。レストレーションとは 見えない所をどれ程時間を掛け情熱を掛けられるか？に尽きる様な気が する。

  デッドストックのニューバルブを使いスペシャルダイヤモンドカッターでシート部 を仕上げバルブすり合わせを行う。

シリンダーをペイント後いよいよヘッドのオーバーホールに入る。 状態を確認しながら分解をする。

シリンダーをマスキング後ブラストで処理し新たにペイントを施す。此のブラスト 加工はアプローチを間違えると取り返しが付かない事に成る。エンジンを丸ごと ブラストする事はやっては行けないレストアに成る。エンジンに砂が入り込み、エンジン ブローに繋がる。シリンダー単品でもこの様に丁寧なマスキングを施し万全を期す。

  左右のクリアランスを正確に合わせピストンとリングを新たに組合す。

コンマ何ミリを正確に広げる場合に此の可変リーマーを使う。今回もＣＢ９２ のクラッチアウターも此れで微調整後組み上げた。

キックスプリングを取り付け、クラッチアウターを組み出したが此処で問題 が出た。分解時に渋く往生したがどうやらシャフトとアウターのマッチング が悪くストックパーツを引っ張り出しセットするがいまいち愛称が悪い。 再度トライする必要が有る様だ。

クランク、ミッションを調整し首下を組み上げた。此処までは全て順調だ。

ブラストを一粒も残さず洗浄とブローを繰り返す。ドロドロのケース内は 見違える様な変身を遂げる。

ダンパー効果の薄れたＣＬ７２のリヤーサスをスペシャルに交換した。私のテスト 後オーナーに試乗してもらい、其の違いを感じて貰えたか？高速とワインディング で其の性能を堪能出来ると思います。

其のつど部品を持ち込み２年程当店に通い殆ど自分で組み上げた。 泥まみれのフロントフォークは私が引き受けた。快音を上げ走って行った。 ねっちりした努力と情熱で合格。

新車時から日本で暮らして居る旧タイプＢＭＷ、レストアを当店で数年前に施し 車検整備で入庫した。車検取得後絶好調で納車した。ブルーのハーレーパンヘッドはオーナー みずからエンジンオーバーホールを行い、サイレントなエンジンに仕上がっていた。

ダグラスのエンジンを洗浄した。泥と油でコーティングされたエンジンは恐らく ９０年振りに風呂に入りさっぱりしたケースに成った。カムホルダー部も固着が 解除し部品としての体裁を整えて来た。エンジンもフレームも早急に手を打たない と取り返しが付かなく成る。特にフレームは早急に防錆処理を施す必要が有る。

ダグラスのフレームを全分解した。ボルトナットの腐食が激しく分解に２日程掛かった。 荷台のナンバープレート部にとても小さなアルミの板が目に留まり、目を凝らしよくよく 見ると、打刻と其の登録ナンバーにも取れるとても古そうなプレートの破片がしっかり 取り付いていた。矢張り古くから日本に居た車両の様だ。又一つ謎が増えた様だ。

ＣＲ９３のエンジンをオーナーと一緒にセットアップした。朝から晩まで無我無中で 作業は深夜まで続く。

大きく長いフレームを早速分解に入るが９２歳の分解は錆びと腐食でボルト１本 外すのにも難度が高い。

フレームを綺麗に洗浄ご早速跨って見る。全く大人気無いオジサン達が集まった もんだ。