遠い日の思い出。12

CL72を手に入れた私はバイク1台がやっと入る狭い場所でレストアを始めた。本業を終えてから
夜の作業が深夜にまで及んだ。難問にぶつかると、バイク屋を探し助言をあおいだが、旧車を理解
するバイク屋が町から消えオイルやガソリンの匂いもしない綺麗なショップにいつの間にか変わって
しまった。答えも部品も手に入れられない私は学生時代に良く通っていた部品店を訪ね歩き何点かの
部品と私を覚えて居た店に業販で仕入れられる様、顔をつないで歩いた。
レストレーションは多業手な技が必要で自分の出来る技を一つずつ磨いて行った。
その様な事を5年程続け気が付くと1台のバイクが10台を超える程増殖し、ツーリングに、レースに
熱い日々を送って居た。子供の頃どうしても手に入れる事が出来なかったバイクもデットストックの部品の山から、何とか産声を上げようとしている。此の何年間は頭の靄も無くなり完全燃焼している様だ。朝から晩までフルタイムで仕事がしたい。アマチアの限界を感じ、より深い世界に足を踏み入れる事になる。

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